BEGIN 35th ANNIVERSARY
さにしゃん
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35周年

さにしゃん
スペシャルサイトオープン!

1990年3月21日に「恋しくて」でメジャーデビューを果たしてから35年。ファンの皆様や関係者の皆さんに支えられ、2025年3月21日に35周年を迎えることができました。
さにしゃんスペシャルサイトでは、これから開催される『うたの日コンサート2025』、『さにしゃんライブハウスツアー』やニューアルバムの他、アニーバーサリーにふさわしいスペシャルコンテンツを続々と公開していきます!

BEGIN
since 1990

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  • NOW PRINTING
  • 太陽

    7年ぶりとなる待望のニューアルバム「太陽」が7月2日(水)にリリース決定!

    「太陽」
    2025年7月2日(水)発売

    新曲「太陽」、「ほなバイバイ〜大阪マドロス女〜」を含む全11曲を収録。

    初回限定盤 CD +Blu-ray(AMEJ-1001)
    価格¥8,000(税抜)/¥8,800(税込)

    通常盤 CD(AMEJ-1002)
    価格¥3,182(税抜)/¥3,500(税込)

    アスマート限定スペシャルセット CD +Blu-ray+グッズ(AMEJ-1003)
    価格¥9,409(税抜)/¥10,350(税込)
    *数量限定
    *「“太陽”オリジナルグッズ」付き
    (グッズ詳細は後日発表)

デジタルシングル「太陽」発売中

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LIVE

  • 沖縄からうた開き!うたの日コンサート2025 in 那覇 supported by 第一興商
    日程:2025年6月28日(土)
    時間:開場12:00 / 開演14:00
    会場:奥武山公園 陸上競技場
    出演:BEGIN / 森山良子 / 中村耕一 / エルボーズ / 宮良あゆみ / 他
    チケット料金:一般:7,000円(税込) / 高校生:3,500円(税込)
    ※未就学児・小中学生は入場無料
    うたの日HP:https://www.utanohi.jp/
  • BEGIN 35周年
    『さにしゃんライブハウスツアー』
    5月10日(土)開場17:30 / 開演18:00
    沖縄・桜坂セントラル
    5月13日(火)開場18:00 / 開演19:00
    沖縄・宮古島GOOD LUCK!
    5月28日(水)開場18:00 / 開演19:00
    東京・B.Y.G
    5月29日(木)開場18:00 / 開演19:00
    東京・B.Y.G
    5月31日(土)開場17:00 / 開演18:00
    兵庫・神戸チキンジョージ
    6月7日(土)開場17:00 / 開演18:00
    大阪・なんばHatch
    6月9日(月)開場18:30 / 開演19:00
    高知・四万十SILVER
    6月13日(金)開場18:00 / 開演19:00
    愛知・DIAMOND HALL
    6月15日(日)開場17:00 / 開演18:00
    東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO

SPECIAL

BEGIN35周年記念公演
『さにしゃんサンゴSHOW!!』
2025年3月30日 日本武道館

BEGINのこれまでの歩みと未来を予告した『さにしゃんサンゴSHOW!!』
1万人がともに歌い、踊りあった35年分の“さにしゃん”が詰まった夜

BEGINのデビュー35周年を記念した公演、『さにしゃんサンゴ SHOW!!』が3月30日、超満員の日本武道館で開催された。比嘉栄昇(Vo)、島袋優(Gt / Vo)、上地等(Key / Vo)が法被姿で登場すると、盛大な拍手と指笛と歓声が起こった。「今日は皆さんがBEGINです。皆さんを喜ばせるために、お祝いの宴を開きます」と比嘉。ステージ上にはメンバー3人に加えて、ベース、ドラム、和太鼓などサポートメンバーや日本盆踊り協会の踊り手12名も参加して、「東京音頭」「炭坑節」「渋谷百年総踊り」が演奏されるにぎやかな始まりとなった。この3曲にはBEGINが生み出した音楽“盆マルシャ”(盆踊りとブラジルのマルシャを融合)のアレンジが施されていた。比嘉のウォッシュボードも加わった“踊らずにはいられないリズム”と上地のアコーディオンなどの奏でる“楽しくて懐かしい音色”が特徴的な音楽だ。朗々とした歌声や「ワッショイ! ワッショイ!」というかけ声に誘われて、観客が歌って踊って、序盤から会場内がお祭りムード一色に染まった。

「武道館の広さをよくわかってもらうために3人で演奏します」との比嘉の言葉に続いて、スクリーンの映像を切って、3人のみで「いつものように」「恋しくて」「涙そうそう」を披露。体温や気配までもが伝わってくる温かな歌と演奏がいい。3人の生み出すグルーヴも自在だ。客席からのリクエストに応えて、「春にゴンドラ」や「防波堤で見た景色」などの一節を歌う場面もあった。3人のフレンドリーな対応によって、まるで地元のライブハウスにいるような和やかな空気が漂った。

中盤はサポートメンバーも参加して、沖縄を題材にした歌が続く構成。「三線の花」での大らかな歌声と生命力あふれる三線の音色に酔いしれた。「海の声」では島袋の素朴な歌声に胸を揺さぶられた。ウクレレとアコーディオンと客席の手拍子が一体となって、南国ムードが漂ったのは「アサイーボウル」。島袋のスライドギターをフィーチャーした「笑顔のまんま」ではコール&レスポンスが起こり、会場内に笑顔の花が咲いた。彼らの飾らない人間性が反映されたヒューマンな歌と演奏が気持ち良く響く。

「35年を祝うには歌を作るのがいいなと考えました」と比嘉。アルバムを制作中であること、一昨年にツアースタッフが亡くなり、そのことを歌わないと先に進めないと思ったことなどのMCがあり、新曲3曲が披露された。その中の1曲、「太陽」は内省的な深みと芯の強さを備えたボーカルと力強く刻まれるビートが印象的なナンバー。

武道館がお祭りの会場と化したのは「マルシャメドレー」だ。「バルーン」で始まり、「365歩のマーチ」、「上を向いて歩こう」「ガラスのジェネレーション」、「勝手にシンドバッド」など、名曲の数々がマルシャ風の味付けが施されてノンストップで演奏されていく。ステージ上では宮城姉妹がサンバダンスを披露し、客席では巨大なバルーンが跳び、観客がカチャーシーを踊り、提灯が揺れている。お祭りとカーニバルとが合体したようなカラフルで熱くて楽しい空間が出現。

コンサートの終盤では「竹富島で会いましょう」「オジー自慢のオリオンビール」など、BEGINの島唄が披露された。曲の途中で「また集まろうと約束できるだけで頑張れます。それが音楽を続ける意味です。また新しい約束を重ねられるように、オレらも頑張ります」との比嘉の言葉もあった。「かりゆしの夜」はこの夜のテーマ曲のように響いてきた。愛と感謝の思いがたっぷり詰まっていたからだ。曲の後半は1万人がカチャーシーを踊りまくる展開。歌い終わった上地がジャンプしてのフィニッシュ。「やるだけやったら、あとはなんくるないさーの精神で、自分らしくあってください」との比嘉の言葉に続いて、本編最後に演奏されたのは新曲「なんくる君であれ」。悲しみや痛みを包み込むような温かな歌声と演奏が染みてきた。アンコール最後の曲は「島人ぬ宝」。BEGINの音楽を育んできた自然や人々への感謝の思いまでもが伝わってくるようだった。ここでは1万人のBEGINのシンガロングが実現した。

3時間に及んだ『さにしゃんサンゴ SHOW!!』は“鑑賞”ではなく、“参加”という表現がぴったりだろう。BEGINのメンバーとともに歌い、踊ることで、明日への活力が湧いてきた人もたくさんいたのではないだろうか。“さにしゃん”は沖縄の言葉で“うれしい”という意味がある。さまざまな年代の曲が演奏されて、35年分のうれしさが詰まった夜となった。沖縄音楽、民謡、ブルース、ハワイアン、ロック、カントリー、ラテン、スカなど、彼らのルーツミュージックも見えてきた。彼らが多彩な音楽の要素を吸収して新境地を開拓しながらも、老若男女が楽しめる生活に根ざした音楽を作り続けているところにも、拍手を送りたくなった。この日の武道館公演は35周年の祝いの宴であると同時に、BEGINの未来を予告するステージにもなっていた。新作アルバム『太陽』も発表される予定だ。つまり、“さにしゃん”はまだまだ続いてゆくのだ。

●セットリスト
01. 東京音頭
02. 炭坑節
03. 渋谷百年総踊り
04. いつものように
05. 恋しくて
06. 春にゴンドラ
07. 涙そうそう
08. 防波堤で見た景色
09. 声のおまもりください
10. 三線の花
11. 海の声
12. 砂糖てんぷら
13. アサイーボウル
14. 国道508号線
15. 笑顔のまんま
16. 太陽(新曲)
17. ただ雲になる(新曲)
18. ほなバイバイ〜大阪マドロス女〜(新曲)
(マルシャメドレー)
19. バルーン
20. 上を向いて歩こう
21. 365歩のマーチ
22. 自動車ショー歌
23. お祭りマンボ
24. 好きになった人
25. ガラスのジェネレーション
26. 勝手にシンドバッド
27. 銀河鉄道999
28. ソウセイ
29. 竹富島で会いましょう
30. オジー自慢のオリオンビール
31. かりゆしの夜
32. なんくる君であれ(新曲)

EN1. ボトル二本とチョコレート
EN2. 島人ぬ宝

(取材・文=長谷川誠 / 写真=Yuto Fukada)